本『絶歌』元少年A著 太田出版

大人では無く、少年の時に起こした殺人ならば数年間少年院で暮らすだけで社会に開放される。

この事実を深く考えさせられた。

事件当時の心境や殺害時の詳細な心境が書かれていなければ、「少年A」というペンネームでプロの作家が書いたようなちゃんとした文章である。

本文にも他の小説の引用が散見され、読書家であり、台詞の継ぎ接ぎ多用など作品から影響を受けやすい体質でもあるのではないだろうか。

それと同時に、彼のそのような創造性が社会的に誤った道に進んでしまった理由というのも見えた。

とにかく彼は、人に自分がした事を見て欲しいという気持ちが強すぎる自己顕示欲の塊のような人間なのである。

だから彼は自分で書いた本を出版し、事件当時にはわざわざ犯行声明文をマスコミに送り、被害者の頭部をすぐ見つかる学校の校門前に置く。

全部人に自分がしたことを見て欲しいという欲求からくる行動である(彼は自分でも被害者の事を「作品」と表現している)。

更に最近は自分のHPまで開設。ここでは自己の写真と共に本や映画のレビューまでも掲載。

数年間少年院暮らしをしたくらいでは根本的に何も変わっていない。

被害者遺族の気持ちを少しでも慮る事があればこうはならないはずだ…

絶歌

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